飯舘村除染作業日記 4月21日(月)初日 ― 2014年05月04日
除染作業へ出発
4月21日午前7時半西川口駅東口でI社のF氏の指示で待合せ。プリウス車に4人乗り福島県郡山市に向かう。昼食後午後1時、2次下請の地元業者G社に行く。
G社事務所で7名の作業就任者と共に提出書類を整理確認。S工事部長から飯館村除染の概要説明及び除染等業務従事者特別教育を受ける。
飯舘村除染は農地等の除染作業が中心。(山林、宅地、家屋、道路も含めた総合的な除染である。)タイベック(防護服)着用無しでの除染作業となる。飯館村役場周辺の空間線量は0.54μsV(22日、福島県放射能測定マップ)。
農地の除染作業の流れは、刈払~袋詰め~表土剥ぎ~袋詰め~運搬~仮置き作業。
作業服、鉄芯入り長靴は各自用意して必着装備の一つ。マスクは業者が支給。その他に各自用意を勧められたのが、安全ベスト・保護メガネ・ゴム手袋。現場入場時・退場時はWBC検査(ホールボディカウンタ)で内部被ばく線量を測定する。
現場作業では、元請・1次下請会社Y建設担当者の指示の遵守が述べられた。
1次下請は十数社が参入している。
午後5時頃、伊達市にあるY建設の月舘仮設宿舎に行く。(株)Tツーリストが管理運営。担当のK氏から説明を受ける。
全体で265室530名が利用可能。A~L棟まで12棟。1棟2階建て26~27室。1室2名、4畳半の畳敷、押入れ2段、その天井物置スペースが僅か利用化。1室に専用ロッカーが2つ。エアコン付き。
F棟・L棟に各食堂60席、浴室、トイレ、自販機。
寝具はリース会社と契約。1日50円ほどの使用料。2週に一回シーツ交換。
各宿泊棟には、共同の洗面所、洗濯機・乾燥機セットがある。1棟上下階合計12設置。共同冷蔵庫も各階1つ。トイレは各階ウオシュレットが3つ、小用も3つ。
朝食は午前5時~7時。昼食は山崎建設が弁当用意。夕食は18時~20時。
浴室利用時間は17時~22時。石けん、シャンプー、リンスは各自用意。女性用はない。
4月21日午前7時半西川口駅東口でI社のF氏の指示で待合せ。プリウス車に4人乗り福島県郡山市に向かう。昼食後午後1時、2次下請の地元業者G社に行く。
G社事務所で7名の作業就任者と共に提出書類を整理確認。S工事部長から飯館村除染の概要説明及び除染等業務従事者特別教育を受ける。
飯舘村除染は農地等の除染作業が中心。(山林、宅地、家屋、道路も含めた総合的な除染である。)タイベック(防護服)着用無しでの除染作業となる。飯館村役場周辺の空間線量は0.54μsV(22日、福島県放射能測定マップ)。
農地の除染作業の流れは、刈払~袋詰め~表土剥ぎ~袋詰め~運搬~仮置き作業。
作業服、鉄芯入り長靴は各自用意して必着装備の一つ。マスクは業者が支給。その他に各自用意を勧められたのが、安全ベスト・保護メガネ・ゴム手袋。現場入場時・退場時はWBC検査(ホールボディカウンタ)で内部被ばく線量を測定する。
現場作業では、元請・1次下請会社Y建設担当者の指示の遵守が述べられた。
1次下請は十数社が参入している。
午後5時頃、伊達市にあるY建設の月舘仮設宿舎に行く。(株)Tツーリストが管理運営。担当のK氏から説明を受ける。
全体で265室530名が利用可能。A~L棟まで12棟。1棟2階建て26~27室。1室2名、4畳半の畳敷、押入れ2段、その天井物置スペースが僅か利用化。1室に専用ロッカーが2つ。エアコン付き。
F棟・L棟に各食堂60席、浴室、トイレ、自販機。
寝具はリース会社と契約。1日50円ほどの使用料。2週に一回シーツ交換。
各宿泊棟には、共同の洗面所、洗濯機・乾燥機セットがある。1棟上下階合計12設置。共同冷蔵庫も各階1つ。トイレは各階ウオシュレットが3つ、小用も3つ。
朝食は午前5時~7時。昼食は山崎建設が弁当用意。夕食は18時~20時。
浴室利用時間は17時~22時。石けん、シャンプー、リンスは各自用意。女性用はない。
飯舘村除染作業日記 4月22・23日(火・水)2・3日目 ― 2014年05月04日
大成・熊谷・東急JV飯舘村除染事業所へ行く
4月22日(火)は待機日の位置付け。朝食夕食を宿舎の食堂で摂る。昼食は郡伸工業の連中と共に、1次下請建設会社提供のボックスカーで、十数キロ離れた川俣町でコンビニ弁当を購入。残りの時間は、共に働き宿舎生活をおくる人達とコミュニケーション。その
余の時間を身の回りの整理に費やした。
除染作業へ3日目4月23日(水)は、6名の労働者仲間と共に、午前7時、大成・熊谷・東急JV飯舘村除染事業所へ向かう。飯舘村役場の近くである。
10時頃「新規入場者の皆様へ」、JV担当者のO氏より説明を受ける。
安全衛生の確認。飯舘村の心是である『までいライフを再び』ゆっくりとていねいに。
事業目的は「飯舘村内での本格除染」。平成24年度は須萱、二枚橋、臼石。平成25年度は大久保・外内、関根・松原、前田・八和木。
工事件名は「平成24年度飯館村除染工事(その1)」。
「平成25年度飯舘村除染等工事(その1)」。
発注者は「環境省」
施工者は「大成・熊谷・東急特定建設工事共同企業体」。
11月末まで宅地、田んぼを終わらせたい。森林も。
飯舘村19の行政区は居住制限地域。昼間行き来は可能。夜は居ること、宿泊はできない。
1行政区長泥地域は帰宅困難地域で立入り出来ない。
20行政区の5行節区に現在600人の作業者が除染作業に就いている。6月2000人体制、秋は7000人体制の予定。
除染作業の注意事項は、被ばく被害の無いように保護具を必ず正しく付けること。ホットスポットではタイベック着用。長袖の服を着ること。鉄芯入り安全ゴム長靴使用。内部被ばく防止はマスク、防塵マスク、手洗い、うがいをきちんと付けおこなう。10時15時の休憩前、昼職前、終業時は汚染検査(スクリーニング)を受ける。個人線量計の携帯で線量管理。
除染等業務特別教育、健康診断、電離放射線健康診断、WBC(ホールボディカウンタ)、身分証明書は除染作業就労に必要。どれが欠けても除染作業には就けない。
地元車両優先、歩行者優先で除染作業を行う。作業手順の周知。保護衣、保護具の点検。作業所の平均空間線量を作業前に確認すること。
午後、WBC検診を受ける。
今回は以上の報告です。
4月22日(火)は待機日の位置付け。朝食夕食を宿舎の食堂で摂る。昼食は郡伸工業の連中と共に、1次下請建設会社提供のボックスカーで、十数キロ離れた川俣町でコンビニ弁当を購入。残りの時間は、共に働き宿舎生活をおくる人達とコミュニケーション。その
余の時間を身の回りの整理に費やした。
除染作業へ3日目4月23日(水)は、6名の労働者仲間と共に、午前7時、大成・熊谷・東急JV飯舘村除染事業所へ向かう。飯舘村役場の近くである。
10時頃「新規入場者の皆様へ」、JV担当者のO氏より説明を受ける。
安全衛生の確認。飯舘村の心是である『までいライフを再び』ゆっくりとていねいに。
事業目的は「飯舘村内での本格除染」。平成24年度は須萱、二枚橋、臼石。平成25年度は大久保・外内、関根・松原、前田・八和木。
工事件名は「平成24年度飯館村除染工事(その1)」。
「平成25年度飯舘村除染等工事(その1)」。
発注者は「環境省」
施工者は「大成・熊谷・東急特定建設工事共同企業体」。
11月末まで宅地、田んぼを終わらせたい。森林も。
飯舘村19の行政区は居住制限地域。昼間行き来は可能。夜は居ること、宿泊はできない。
1行政区長泥地域は帰宅困難地域で立入り出来ない。
20行政区の5行節区に現在600人の作業者が除染作業に就いている。6月2000人体制、秋は7000人体制の予定。
除染作業の注意事項は、被ばく被害の無いように保護具を必ず正しく付けること。ホットスポットではタイベック着用。長袖の服を着ること。鉄芯入り安全ゴム長靴使用。内部被ばく防止はマスク、防塵マスク、手洗い、うがいをきちんと付けおこなう。10時15時の休憩前、昼職前、終業時は汚染検査(スクリーニング)を受ける。個人線量計の携帯で線量管理。
除染等業務特別教育、健康診断、電離放射線健康診断、WBC(ホールボディカウンタ)、身分証明書は除染作業就労に必要。どれが欠けても除染作業には就けない。
地元車両優先、歩行者優先で除染作業を行う。作業手順の周知。保護衣、保護具の点検。作業所の平均空間線量を作業前に確認すること。
午後、WBC検診を受ける。
今回は以上の報告です。
飯舘村除染作業日記 4月24日(木)4日目 ― 2014年05月04日
作業初日
4月24日(木)は作業初日。6時半、月舘宿舎を出る。1次下請のY建設詰所がある前田・八和木の除染活動の拠点となっている事務所へ向かう。
作業初日なのでスクリー二ング、個人線量計をセットしパソコンで線量データ出力の方法等指導を受ける。
7時50分朝礼前のラジオ体操である。初めにJVの責任者の話、次にY建設を含めて1次下請リーダーの職長が壇上に立ち、本日の作業内容、作業地区の報告をし、除染作業全体の情報共有を280名からの作業者へ伝える。
本日の作業は草刈作業。刈払い機(草刈機)を使用して作業。水田(乾田)の除染作業である。
乾田から見える周辺の家屋。庭や路傍や里山の果実の木々。赤やピンク桃色の花が咲き美しい。
大成・熊谷・東急JV担当者O氏が「までいライフ」の話をした。そして飯舘村の自然の美しさを語った。我々が関わる1次下請のY建設現場責任者も飯舘村は美しいと言った。
飯舘村村長菅野典雄著「美しい村の放射能が降った」を思った。「まさか我々の美しい村が放射能に汚染されているなんて想像もしていなかった」
4月24日(木)は作業初日。6時半、月舘宿舎を出る。1次下請のY建設詰所がある前田・八和木の除染活動の拠点となっている事務所へ向かう。
作業初日なのでスクリー二ング、個人線量計をセットしパソコンで線量データ出力の方法等指導を受ける。
7時50分朝礼前のラジオ体操である。初めにJVの責任者の話、次にY建設を含めて1次下請リーダーの職長が壇上に立ち、本日の作業内容、作業地区の報告をし、除染作業全体の情報共有を280名からの作業者へ伝える。
本日の作業は草刈作業。刈払い機(草刈機)を使用して作業。水田(乾田)の除染作業である。
乾田から見える周辺の家屋。庭や路傍や里山の果実の木々。赤やピンク桃色の花が咲き美しい。
大成・熊谷・東急JV担当者O氏が「までいライフ」の話をした。そして飯舘村の自然の美しさを語った。我々が関わる1次下請のY建設現場責任者も飯舘村は美しいと言った。
飯舘村村長菅野典雄著「美しい村の放射能が降った」を思った。「まさか我々の美しい村が放射能に汚染されているなんて想像もしていなかった」
飯舘村除染作業日記 4月25日(金)5日目 ― 2014年05月04日
作業2日目
6時50分月舘宿舎を出る。前田・八和木地域の除染活動現場事務所へ向かう道中、車窓から山吹の花の群生を目に入れる。すももの花のピンクや赤があちこち点々と咲いている。桜が満開である。4月下旬まだ緑が少ないが、広葉樹林の山々は新緑への準備である。緑の山、新緑が爆発するのはそれほど先ではない。
県道12号へ入り、コンビニや川俣高校を過ぎる。登り坂を超えると飯舘村である。飯舘村役場近くの最初に行った除染作業現場事務所。これから行くのはもう一つの前田・八和木地域の除染作業現場事務所である。飯館村役場から車で10分かからない。
飯舘村は店という店、食品関係の店は全て閉まっている。ホームセンターも農協も高校も公民館も居酒屋も100円ショップも自動車販売店も閉まっている。
今飯舘村は20中19の行政区が居住制限区域だ。日中は帰宅が可能であるから、飯舘村村民は帰宅が出来る。けれども夜は寝泊りは出来ない。自分の家であっても村外へ退去しなければならないのだ。長泥地域1行政区だけは帰宅困難地域で立入り出来ない。深夜人っ子一人いない村になっている。だから自警パトロールが回っている。
現場事務所に入ると、まず線量計に電源を入れる。そしてパソコンと繋ぎ、首から吊るす管理カードのバーコードを読み取らす。出勤時の放射線量がゼロで記録される。そのゼロ数値で除染作業現場へ入るのである。
7時50分ラジオ体操から朝礼が始まる。今日はの作業者数は300人を超えた。新しく20人からの人々が除染作業者として入ってきたのだ。飯舘村役場近くの「大久保・外内、関根・松原地域 大成・熊谷・東急JV飯舘村除染事業所」と「前田・八和木地域 大成・熊谷・東急JV飯舘村除染事業所」と合わせると600人からの人々が働いており、6月2000人体制、秋には7000人体制にするという。
作業現場は家屋の除染、山林の除染、畑地の除染、乾田の除染、道路の除染等々あり、1次下請事業者が中心となり、それらの現場を分担する。
現場でもKY(危険予知行動表)を確認する。作業の細かい分担、作業グループ毎に日々の危険予知テーマをしぼり、全員で声を出し確認する。本日は「足元注意!」。放射線量も確認する。八和木地域の空間放射線量は、昨日と今日は同じ2.72μSv。8時間で22μSv。
現場近くの道路際には桜が満開。黄色い花弁の木にも花が咲き誇り美しい。
1次下請Y建設の除染は乾田の除染作業である。本日は畦の草刈。草だけでなく土も削りとる。昨日今日と晴天で熱くなった。
6時50分月舘宿舎を出る。前田・八和木地域の除染活動現場事務所へ向かう道中、車窓から山吹の花の群生を目に入れる。すももの花のピンクや赤があちこち点々と咲いている。桜が満開である。4月下旬まだ緑が少ないが、広葉樹林の山々は新緑への準備である。緑の山、新緑が爆発するのはそれほど先ではない。
県道12号へ入り、コンビニや川俣高校を過ぎる。登り坂を超えると飯舘村である。飯舘村役場近くの最初に行った除染作業現場事務所。これから行くのはもう一つの前田・八和木地域の除染作業現場事務所である。飯館村役場から車で10分かからない。
飯舘村は店という店、食品関係の店は全て閉まっている。ホームセンターも農協も高校も公民館も居酒屋も100円ショップも自動車販売店も閉まっている。
今飯舘村は20中19の行政区が居住制限区域だ。日中は帰宅が可能であるから、飯舘村村民は帰宅が出来る。けれども夜は寝泊りは出来ない。自分の家であっても村外へ退去しなければならないのだ。長泥地域1行政区だけは帰宅困難地域で立入り出来ない。深夜人っ子一人いない村になっている。だから自警パトロールが回っている。
現場事務所に入ると、まず線量計に電源を入れる。そしてパソコンと繋ぎ、首から吊るす管理カードのバーコードを読み取らす。出勤時の放射線量がゼロで記録される。そのゼロ数値で除染作業現場へ入るのである。
7時50分ラジオ体操から朝礼が始まる。今日はの作業者数は300人を超えた。新しく20人からの人々が除染作業者として入ってきたのだ。飯舘村役場近くの「大久保・外内、関根・松原地域 大成・熊谷・東急JV飯舘村除染事業所」と「前田・八和木地域 大成・熊谷・東急JV飯舘村除染事業所」と合わせると600人からの人々が働いており、6月2000人体制、秋には7000人体制にするという。
作業現場は家屋の除染、山林の除染、畑地の除染、乾田の除染、道路の除染等々あり、1次下請事業者が中心となり、それらの現場を分担する。
現場でもKY(危険予知行動表)を確認する。作業の細かい分担、作業グループ毎に日々の危険予知テーマをしぼり、全員で声を出し確認する。本日は「足元注意!」。放射線量も確認する。八和木地域の空間放射線量は、昨日と今日は同じ2.72μSv。8時間で22μSv。
現場近くの道路際には桜が満開。黄色い花弁の木にも花が咲き誇り美しい。
1次下請Y建設の除染は乾田の除染作業である。本日は畦の草刈。草だけでなく土も削りとる。昨日今日と晴天で熱くなった。
飯舘村除染作業日記 4月26日(土)6日目 ― 2014年05月04日
作業3日目
伊達市月舘地域の朝は早い。5時半朝食を済ませる。2階の私の部屋(207室)はC号棟の一番端。中央廊下側面窓から眺める自然は心地良い。陽の光が山肌を照らしている。杉や檜の針葉樹を囲むように広葉樹が広がっていて芽吹き初めている。背丈の低い木々は青い葉で、照葉樹の仲間か。
6時45分宿舎を出て仲間の労働者と共に駐車場へ向かう。山の中腹にある宿舎は三方を山肌に囲まれている。雑木林の中の山桜が満開である。山吹が咲いている。鶯が鳴く。
今日は土曜日だが除染業務はある。この仕事は雨の日は原則中止であるが、行う場合も有るという。土曜日も通常業務を行う。
国道349号線から南相馬・飯舘村方面へ県道12号線車に左折する。少し行くと出入りが絶えないコンビニが有り、川俣高校が有る。除染関係者の車なのか、走る車が多い。暫く上り坂が続く。峠を超えると飯舘村である。飯舘村に入ると静かさが違う。日常を暮らす住民がいない。店という店が閉まっている。
伊達市月舘地域の朝は早い。5時半朝食を済ませる。2階の私の部屋(207室)はC号棟の一番端。中央廊下側面窓から眺める自然は心地良い。陽の光が山肌を照らしている。杉や檜の針葉樹を囲むように広葉樹が広がっていて芽吹き初めている。背丈の低い木々は青い葉で、照葉樹の仲間か。
6時45分宿舎を出て仲間の労働者と共に駐車場へ向かう。山の中腹にある宿舎は三方を山肌に囲まれている。雑木林の中の山桜が満開である。山吹が咲いている。鶯が鳴く。
今日は土曜日だが除染業務はある。この仕事は雨の日は原則中止であるが、行う場合も有るという。土曜日も通常業務を行う。
国道349号線から南相馬・飯舘村方面へ県道12号線車に左折する。少し行くと出入りが絶えないコンビニが有り、川俣高校が有る。除染関係者の車なのか、走る車が多い。暫く上り坂が続く。峠を超えると飯舘村である。飯舘村に入ると静かさが違う。日常を暮らす住民がいない。店という店が閉まっている。
飯舘村除染作業日記 4月27・28日(日・月)7・8日目 ― 2014年05月04日
除染と命について
記録をPC・USB不調の為、消失してしまった。
メモなどをみながら復元。
27日の日曜日は当然休日である。除染業務の草刈や集草作業就任後3日行っただけなので、未だ要領をつかめていない。3日間の作業の疲れは特にない。けれども、現場責任者の人達、中間管理職の方々の心労は大変のようだ。家庭サービスがほとんど出来ていないようだ。この問題については見ていきたいと思う。
本日は郡山市へ買物外出をした。G社とA社に共に入りグループを形成した6人で出かけた。仲間の年配者Hさんの案内で出発。川俣町、三春町、郡山市、二本松市、福島市郊外、川俣町を経て宿舎に帰る。阿武隈山系の山肌には桜が満開だった。落葉樹はまだ緑の葉っぱはこれからである。芽吹く直前でもある。
途中の 三春町で古木「滝桜」を見る。樹齢1000年以上のようだ。桜の花は散りつつあった。観光の人々が多かった。郡山市のG社の前を通過し、駅に近い駐車場のあるショッピングモールで食事と各自買物。その一角のツルハドラッグストアで耳栓を買う。同室のO君の鼾対策である。O君の鼾は重症である。改めて触れることにする。
原発事故で放射能汚染された農地や里山、宅地。それを除染する。除染とは、汚染された大地を剥ぎ取ること。草刈も草を刈り取るだけではない。土を抉りとる。土の中が大気に晒され、昆虫が春の日差しのもとに右往左往している。昆虫や微生物の命をどう考える。人間が生きていく上で仕方がないことだ。いつもそう自分に言い聞かせて生きてきた。この問題にぶつかる度に疑問感がまとわりついてくる。けれどもいつの間にか忘れている。
放射能に汚染された大地を除染して人間が住めるようにしていく。これが当たり前の発想だと思っている。けれども除染作業で殺される微生物や昆虫の命について考えると、考え抜かなければならない疑問点が問われてくる。
除染に疑問を抱いている人達がいることを感じている。
先ず、除染で死んでいく微生物や昆虫の命へ、鎮魂の祈りを思い続けよう。食物の命と同様に心深くお祈りをしよう。
記録をPC・USB不調の為、消失してしまった。
メモなどをみながら復元。
27日の日曜日は当然休日である。除染業務の草刈や集草作業就任後3日行っただけなので、未だ要領をつかめていない。3日間の作業の疲れは特にない。けれども、現場責任者の人達、中間管理職の方々の心労は大変のようだ。家庭サービスがほとんど出来ていないようだ。この問題については見ていきたいと思う。
本日は郡山市へ買物外出をした。G社とA社に共に入りグループを形成した6人で出かけた。仲間の年配者Hさんの案内で出発。川俣町、三春町、郡山市、二本松市、福島市郊外、川俣町を経て宿舎に帰る。阿武隈山系の山肌には桜が満開だった。落葉樹はまだ緑の葉っぱはこれからである。芽吹く直前でもある。
途中の 三春町で古木「滝桜」を見る。樹齢1000年以上のようだ。桜の花は散りつつあった。観光の人々が多かった。郡山市のG社の前を通過し、駅に近い駐車場のあるショッピングモールで食事と各自買物。その一角のツルハドラッグストアで耳栓を買う。同室のO君の鼾対策である。O君の鼾は重症である。改めて触れることにする。
原発事故で放射能汚染された農地や里山、宅地。それを除染する。除染とは、汚染された大地を剥ぎ取ること。草刈も草を刈り取るだけではない。土を抉りとる。土の中が大気に晒され、昆虫が春の日差しのもとに右往左往している。昆虫や微生物の命をどう考える。人間が生きていく上で仕方がないことだ。いつもそう自分に言い聞かせて生きてきた。この問題にぶつかる度に疑問感がまとわりついてくる。けれどもいつの間にか忘れている。
放射能に汚染された大地を除染して人間が住めるようにしていく。これが当たり前の発想だと思っている。けれども除染作業で殺される微生物や昆虫の命について考えると、考え抜かなければならない疑問点が問われてくる。
除染に疑問を抱いている人達がいることを感じている。
先ず、除染で死んでいく微生物や昆虫の命へ、鎮魂の祈りを思い続けよう。食物の命と同様に心深くお祈りをしよう。
飯舘村除染作業日記 4月29日(火)9日目 ― 2014年05月04日
除染作業生活
月舘宿舎と飯館村除染現場との往復で毎日が動いていく。単調な繰り返し作業・単調なくらしでは無い。
変化する自然の姿を時の推移と共に身近に体感しながら仕事をする。飯舘村の田園に身を置き仕事をする。里山の自然を五感で受け止める日々を過ごし始めている。
これからはテーマを決めて、1週間ほどかけて深めたことを記録したい.
本日は朝から小雨。前田・八和木地域現場事務所にはY建設関係の作業員だけが集まっていた。本日は乾田の除染作業は中止。山林の除染作業をする。土取場と呼ばれている山林である。飯舘村役場前道路を前田・八和木地域現場事務所へ向かう道路沿いにある。この山の土を除染後の乾田に使うのだろうか。一山削って使う話を聞いている。未だ詳しくはわからない。
見て聞いて、思い考え、経験し、直観し、コミュニケーションし、学習し、調べたことを記録する。仕事から帰ってきて、食事入浴選択などの日常生活をこなしてからの作業となる。果してどこまで内容のある記録を残せるのか。疑問が常に付きまとう。
4月21日福島県に入り宿舎生活を開始して1週間経った。
仕事仲間、共に同じ時刻と場所、同じグループでスタートした人達のことも記録し伝えていこう。6人のメンバーのことだ。そのほか一体どのような人々が飯舘村除染作業に参加して、日々の生活をいるのか。
今17時50分、夕食後の時間である。
今洗濯機を回している。この文章を記録中でもある。
月舘宿舎と飯館村除染現場との往復で毎日が動いていく。単調な繰り返し作業・単調なくらしでは無い。
変化する自然の姿を時の推移と共に身近に体感しながら仕事をする。飯舘村の田園に身を置き仕事をする。里山の自然を五感で受け止める日々を過ごし始めている。
これからはテーマを決めて、1週間ほどかけて深めたことを記録したい.
本日は朝から小雨。前田・八和木地域現場事務所にはY建設関係の作業員だけが集まっていた。本日は乾田の除染作業は中止。山林の除染作業をする。土取場と呼ばれている山林である。飯舘村役場前道路を前田・八和木地域現場事務所へ向かう道路沿いにある。この山の土を除染後の乾田に使うのだろうか。一山削って使う話を聞いている。未だ詳しくはわからない。
見て聞いて、思い考え、経験し、直観し、コミュニケーションし、学習し、調べたことを記録する。仕事から帰ってきて、食事入浴選択などの日常生活をこなしてからの作業となる。果してどこまで内容のある記録を残せるのか。疑問が常に付きまとう。
4月21日福島県に入り宿舎生活を開始して1週間経った。
仕事仲間、共に同じ時刻と場所、同じグループでスタートした人達のことも記録し伝えていこう。6人のメンバーのことだ。そのほか一体どのような人々が飯舘村除染作業に参加して、日々の生活をいるのか。
今17時50分、夕食後の時間である。
今洗濯機を回している。この文章を記録中でもある。
飯舘村除染作業日記 4月30日・5月1日(水・木)10・11日目 ― 2014年05月04日
山林除染
4月30日(火) 作業仲間のO・T氏(63)が休んだ。私と同様に21日西川口駅から福島入りをした。事故後に福島第一原発で作業経験を持つ。月末なので、A社へ出勤簿提出を行う予定だ。本日は山村の集草除染作業である。
5月1日(水) 4時に目覚めた。外は明るみかけていた。
昨日から単身となった。ぐっすり眠った。久しぶりの熟睡だった。K君がいびがひどい為D棟へ移った。しばらくするとまた私の部屋に相棒が出来るだろう。1部屋2人で組んでいる。4畳半の2人は少々窮屈である。後で部屋の事についてもきちんと触れておきたい。
6時45分月舘宿舎を出発。7時15分「前田・八和木地区除染現場事務所」到着。
被ばく線量管理のため入場管理を行う。それは線量計をパソコンに繋ぎ、従事者カードのバーコードを読み取らせて完了。退出時の再度バーコードを読み取らせて作業時間中の線量計が記録した被ばく数値を出力する。
2次下請G社を通じて除染事業に就労した6人がチームとして、宿舎での起居、現場への通勤、現場作業を共にしている。現場での作業は資格や講習修了書を持っているか否かで仕事内容が異なる時もある。このことは後に詳しく触れたいと思う。
今日共にスタートした仲間内で事件が起きた。Hさん(63)がOさん(46)を現場事務所内の一角に呼出し、いびきで眠れなかったこの間状況で、謝罪の一言も無いとしかりつけた。OさんはHさんにけんかを仕掛けられたと責任者に申し出て退社した。人間関係における配慮とか、一言の挨拶の不足とか、円満に人間同士が上手に日常生活を営んでいくことの難しさがある。
雨模様の空のもとで山林除染。汗ばんだ為宿舎に帰ったら先ず入浴である。雨合羽着用での作業は蒸し暑くなる。
4月30日(火) 作業仲間のO・T氏(63)が休んだ。私と同様に21日西川口駅から福島入りをした。事故後に福島第一原発で作業経験を持つ。月末なので、A社へ出勤簿提出を行う予定だ。本日は山村の集草除染作業である。
5月1日(水) 4時に目覚めた。外は明るみかけていた。
昨日から単身となった。ぐっすり眠った。久しぶりの熟睡だった。K君がいびがひどい為D棟へ移った。しばらくするとまた私の部屋に相棒が出来るだろう。1部屋2人で組んでいる。4畳半の2人は少々窮屈である。後で部屋の事についてもきちんと触れておきたい。
6時45分月舘宿舎を出発。7時15分「前田・八和木地区除染現場事務所」到着。
被ばく線量管理のため入場管理を行う。それは線量計をパソコンに繋ぎ、従事者カードのバーコードを読み取らせて完了。退出時の再度バーコードを読み取らせて作業時間中の線量計が記録した被ばく数値を出力する。
2次下請G社を通じて除染事業に就労した6人がチームとして、宿舎での起居、現場への通勤、現場作業を共にしている。現場での作業は資格や講習修了書を持っているか否かで仕事内容が異なる時もある。このことは後に詳しく触れたいと思う。
今日共にスタートした仲間内で事件が起きた。Hさん(63)がOさん(46)を現場事務所内の一角に呼出し、いびきで眠れなかったこの間状況で、謝罪の一言も無いとしかりつけた。OさんはHさんにけんかを仕掛けられたと責任者に申し出て退社した。人間関係における配慮とか、一言の挨拶の不足とか、円満に人間同士が上手に日常生活を営んでいくことの難しさがある。
雨模様の空のもとで山林除染。汗ばんだ為宿舎に帰ったら先ず入浴である。雨合羽着用での作業は蒸し暑くなる。
飯舘村除染作業日記 5月2日(金)12日目 ― 2014年05月04日
心のすれ違い
5時半朝食後、4畳半の部屋に日光が差し込んでいた。中景の小高い山の上に太陽が昇っていた。落葉樹に緑が蘇ってきた。一作業員として飯舘村除染事業に参加した。そして様々なことを体験している。
昨日は6人のチームの一人O氏が鼾と態度の有り様で仲間同士諍いが有り退職した。共にチームを組み働く。そして宿舎も同じ施設。2人部屋で同室する。部屋と部屋の壁は薄く、隣部屋の話声が聞こえる。鼾も当然響く。睡眠不足に陥るだろう。私たち6人のチームは同じ2次下請G社を通じて関わった人達である。ちょっとした行き違いから仲違いが発生する。配慮や心使いが特に必要となる。
昨日、今日は土取場と呼ばれている前田・八和木現場事務所1キロメートルほどの道路沿いの場所に行く。山林である。落ち葉や草やかん木を集積して袋詰作業である。フレコン詰めという。山肌の斜面を登り降りした。山林の除染作業である。
農地の除染作業だけではない。山林も宅地も家も除染していく。
2次下請G社へ出勤簿(個人の出面表)の提出日でもあった。個人出面表は月2回G社へ提出。1次下請Y建設の責任者から確認印をもらい、提出。5月からは個人の出面表だけではなく、出勤者全員出面表をG社の責任者M氏が集約しY建設へ提出することになった。
5時半朝食後、4畳半の部屋に日光が差し込んでいた。中景の小高い山の上に太陽が昇っていた。落葉樹に緑が蘇ってきた。一作業員として飯舘村除染事業に参加した。そして様々なことを体験している。
昨日は6人のチームの一人O氏が鼾と態度の有り様で仲間同士諍いが有り退職した。共にチームを組み働く。そして宿舎も同じ施設。2人部屋で同室する。部屋と部屋の壁は薄く、隣部屋の話声が聞こえる。鼾も当然響く。睡眠不足に陥るだろう。私たち6人のチームは同じ2次下請G社を通じて関わった人達である。ちょっとした行き違いから仲違いが発生する。配慮や心使いが特に必要となる。
昨日、今日は土取場と呼ばれている前田・八和木現場事務所1キロメートルほどの道路沿いの場所に行く。山林である。落ち葉や草やかん木を集積して袋詰作業である。フレコン詰めという。山肌の斜面を登り降りした。山林の除染作業である。
農地の除染作業だけではない。山林も宅地も家も除染していく。
2次下請G社へ出勤簿(個人の出面表)の提出日でもあった。個人出面表は月2回G社へ提出。1次下請Y建設の責任者から確認印をもらい、提出。5月からは個人の出面表だけではなく、出勤者全員出面表をG社の責任者M氏が集約しY建設へ提出することになった。
飯舘村除染作業日記 5月3日(土)13日目 ― 2014年05月04日
KY(危険予知行動表)
一日の作業は朝8時開始夕方17時終了となっている。
実際は7時半頃に多くの作業者は線量計をパソコンに繋いで入場管理を済ませている。次に各1次下請の詰所兼休憩室へ入る。そこでマスク、綿手袋、その上にゴム手袋を付ける。ヘルメット着用と共に必須の装備服装である。
作業スタイルについてもどこかできちんと記録したい。
7時50分頃からラジオ体操が始まる。次に朝礼である。最初にJV担当者からの注意事項、安全管理、視察訪問や村民の皆さんの一時帰宅情報など話が有り、次に1次下請現場責任者からの作業内容作業場所などの報告。作業人員報告がある。その後に二人一組でお互いの服装装備点検を一斉号令で指先点呼確認し合う。「ヘルメット着用は良いか、よし。マスクの着用は良いか、よし。線量計・カードは良いか、よし。足元は良いか、よし。顔色は良いか、よし。」。
次に、1次下請会社毎に集まりKY(危険予知行動表)を職長の立場の人達を囲んで確認。作業場所確認・人員配置確認が行われる。そしてここでも危険予知にもとづき職長がテーマを決める。例えば「足元注意!は良いか、よし。」「今日一日足元注意で頑張るぞ!」
KYは作業内容・作業場所毎に用意される。KYは作業現場においてもグループ毎に行われる。職長が今日の作業内容、作業場所をかきこむ。各作業者は名簿署名する。
女性作業者の姿を見かけている。私が所属する1次下請Y建設作業員にも2人いる。その他にも見かけている。自宅通勤されているようだ。女性専用の寮や宿舎は無い。通勤ならやり易い。男性作業者と肩を並べて頑張っている。
土曜日、皆疲れているようだ。足取りが重い。
福島県浜通りの飯舘村の5月の光。これから新緑を迎える飯舘村の空と山と農地。住民の皆さんの姿のない村。居住制限地域・居住困難地域の飯舘村。今日中飯舘村にいるのは除染作業員の皆さんが大勢いる。
一日の作業は朝8時開始夕方17時終了となっている。
実際は7時半頃に多くの作業者は線量計をパソコンに繋いで入場管理を済ませている。次に各1次下請の詰所兼休憩室へ入る。そこでマスク、綿手袋、その上にゴム手袋を付ける。ヘルメット着用と共に必須の装備服装である。
作業スタイルについてもどこかできちんと記録したい。
7時50分頃からラジオ体操が始まる。次に朝礼である。最初にJV担当者からの注意事項、安全管理、視察訪問や村民の皆さんの一時帰宅情報など話が有り、次に1次下請現場責任者からの作業内容作業場所などの報告。作業人員報告がある。その後に二人一組でお互いの服装装備点検を一斉号令で指先点呼確認し合う。「ヘルメット着用は良いか、よし。マスクの着用は良いか、よし。線量計・カードは良いか、よし。足元は良いか、よし。顔色は良いか、よし。」。
次に、1次下請会社毎に集まりKY(危険予知行動表)を職長の立場の人達を囲んで確認。作業場所確認・人員配置確認が行われる。そしてここでも危険予知にもとづき職長がテーマを決める。例えば「足元注意!は良いか、よし。」「今日一日足元注意で頑張るぞ!」
KYは作業内容・作業場所毎に用意される。KYは作業現場においてもグループ毎に行われる。職長が今日の作業内容、作業場所をかきこむ。各作業者は名簿署名する。
女性作業者の姿を見かけている。私が所属する1次下請Y建設作業員にも2人いる。その他にも見かけている。自宅通勤されているようだ。女性専用の寮や宿舎は無い。通勤ならやり易い。男性作業者と肩を並べて頑張っている。
土曜日、皆疲れているようだ。足取りが重い。
福島県浜通りの飯舘村の5月の光。これから新緑を迎える飯舘村の空と山と農地。住民の皆さんの姿のない村。居住制限地域・居住困難地域の飯舘村。今日中飯舘村にいるのは除染作業員の皆さんが大勢いる。
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